荒波をこえて。
さっきまで楽しく話していたおさかなさんは、見るからに挙動が落ち着かなくなり、感情の荒波に溺れている。
たぶんぼくがあんまり考えずに思いつきで発した言葉のせいである。
荒波に溺れているおさかなさんは、状況を説明するのがへたっぴだ。
嫌だった?
>わからない。
どうしてほしい??
>わからない。。
困ってる??
>困ってる。
ぼくもこまってる。
うーむ。。むつかしい。
整理ができるまでそっとしておこうかな。
放っておかれるの嫌かな。
どうしてほしい??
>わかんない!!
うーむ。
時間が経って、おさかなさんは気持ちをちゃんと言葉にする。
いつもそうなのだけど、だからといって、放っておけばおちつくだろう。ってならない。
毎度、一旦一緒に困り果てる。
ちょっとしんどいときもあるんだけど、
その荒波をこえるたび、ちょっとずつ
"大事にする"
の意味が深まっていってる。
そんな気がしている。