穴があったら踊りたい

おさかなさんと彼の平凡で特別な日々です。そんな日々をドキュメンタリー映像にしようと目論んでいます。

話すことと聞くことを分ける

昨日は終日元気が出なかったけど、ブログを書いたあと、

暖かい紅茶を飲みながら彼と家散歩をした。

 

お風呂上がりだったこともあって、

窓から入ってくる冷たい空気と雨音がとても気持ちいい。

 

「今日はおさかなさんが話したい時に話したいことを話す日ね!」

「話したいことがなかったら沈黙でもいいよ!」

 

彼は話すことが大好きだ(?)。

放っておいたらいつまででも一人で喋っている笑

どこからそんだけ出てくるの?と言うくらいよく喋る。

 

逆に私は放っておいたらあまり話さない。

相手の話を聞いてそれに反応したり、質問したりするくらいはするけど、

自分から話題を提供することはほとんどない。

 

こんな二人なので、何も意識しなければ

「話す彼」と「聞く私」という構図になることが多い。

 

しかし昨日は違った。

 

「話す私」と「聞く彼」

これはとても不自然な構図なので、お互いに少しソワソワしている。

急に今日はあなたの番と言われて、何を話したらいいのかわからない私と、

色々話したいことをなんとか押さえ込んでいる彼。

 

 

実はこうなったのには理由がある。

もちろん昨日は私の元気がなかったから、

話せる場を作ってくれたというのもあるのだけれど、

一昨日私たちがとあるオンライン勉強会(?)で体験した、

対話のワークに影響を受けている。

 

テーマは「オープンダイアローグ」というもので、

元々は統合失調症の患者さんに向けて作られた技法とのこと。

これについて詳しく説明できるほどの知識がないので割愛しますが、

興味のある方はこちらを見てみてください。

 

その手法の中で大事とされる「話すことと聞くことを分ける」姿勢を、

「リスニングワーク」としてグループワークをしました。

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【方法】

■ 話す人:

・「最近印象的だった出来事」「いまの悩み事」などのトピックで3分間話す。

・頭に浮かんだことをただただ話す。

・話すことがな くなったら黙ってもOK。また話したくなったら話せばOK。

■ 聞く人:

・3分間、全身を使って聞く。(視線や頷きなどのノンバーバルなものを含む)

・その人の話を受けて、自分は何を話すかなどを考えない。

・自分の意見を言わず、 解釈もせず、ただ聞くことに集中する。

・質問したいことがあったら「開かれた質問(Yes/Noクエスチョン以外)」のみ。

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彼はこのワークを通して、

相手が話している最中に突っ込みたくなる自分や、

「聞く」に徹することがどれだけ難しいかを痛感したとともに、

これ、できるようになりたい!!と思ったとのこと。

そして早速、私で練習してみたそうです笑

 

いつもだったら例え私が話の主導権を握るタイミングがあっても、

それについて彼が思ったことを語りはじめて、

あっという間に彼に主導権が戻っているということが多い。

また、彼は沈黙が苦手で、話題が途切れると

すぐに何か別のことを話し始めて沈黙を埋めようとします。

 

でも昨日は違った。

 

今日は私の番と言われてもなかなか話始められない私。

少し沈黙が続きましたが、彼は何も自分から話しません。

私がボソボソと話し始めても、

それに対して彼の意見を言ってくることもありません。

ただ相槌を打ったりしているだけ。

また沈黙が生まれる。

彼は黙っている。

すると、私がまたさっきの続きを話し始める。

沈黙。

私、話す。

彼、黙る。

沈黙。

・・・・・(続く)

 

 

 

し、新感覚・・・・!!!

 

 

 

もうこれは新しい世界でした。

いかに普段、私は言い出すタイミングを失っていることか!!笑

何も言わずに聞いてくれているだけで、こんなにも話しやすくなるのかと。

沈黙はあっても、最初から「沈黙OK!」と言われているから気にならないし、

また自分のタイミングで話したいことを話せるから、焦る必要もない。

対話って、相手の対応がちょっと違うだけで、

同じ人相手でも、こんなに変わるのかと、衝撃を受けました。

 

練習1回目にして、彼はなかなかに頑張ったのではないでしょうか?笑

おかげで昨日元気がなかった理由も話せて、私はとっても安心できました。

途中、彼の身体は明らかにソワソワしていましたが、

言葉を挟むことはせず、彼なりに一生懸命話を聞いてくれたと思います。

私が一通り話したいことを話し終わって、彼に話を振ったら、

案の定、堰き止めてた水を一気に放流させるかのごとく話し始めました笑

私は彼が楽しそうに話してる姿を見るのは好きなので、

これはこれでいいんですよ!

 

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おさかなさんの話を一生懸命聞いてる彼とサメのガブちゃん

 

人の話を聞く。

これって自分で思っているより、難しい。

聞いてるつもりで、自分が何を話すか考えていたり、

相手独自の言葉を自分の辞書で勝手に翻訳して理解した気になったり。

でも少しの意識でこんなにも変わるなら、儲けもんです。

これからももっと練習していただきたいなーと思ったと同時に、

私も今までちゃんと聞けてたかしら?と内省したおさかなさんでした!