穴があったら踊りたい

おさかなさんと彼の平凡で特別な日々です。そんな日々をドキュメンタリー映像にしようと目論んでいます。

ガッシャーン!!!

昨日、引越し準備で新居に向かった私たちですが、

雨の予報だったこともあり行きはタクシーにしました。

普通のセダン車のタクシーだと、

彼の車椅子の場合、

車輪を外して、

背もたれを倒して、

肘おきを外して、

いろいろ分解しないと積み込めないのでなかなか面倒。

 

でも昨日は「JAPANタクシー」といって、

後部座席を跳ね上げることによって、

車椅子をそのままの状態で積み込むことができるタクシーで移動。

おかげで分解&組立をする手間もなく乗り降りできて、

とってもスムーズでした!!!

普段は乗る前に分解して、降りてから組み立てる作業が生じますが、

この日はそもそも分解をしていないので

そのまま下ろした車椅子に乗っていた彼。

 

しかし、帰り際に事件が起きます・・・。

 

新居での家具の組立がひと段落ついて、

その日は私の両親に車で今の家まで送ってもらうことになっていました。

みんな靴を履いて外にでて、

私は最後に電気の消し忘れがないか家の中で確認していた時です。

 

 

ガッシャーーーン!!!!💥💥

そしてその直後に母が「きゃーー!!」と叫ぶ声。

 

 

 

何事か!?と思って玄関に駆けつけると、

 

彼が

車椅子ごと

ひっくり返っているでは

ありませんか・・!!😱😱😱

 

 

目の前で頭からひっくり返った彼を目撃して、

私の母と父はプチパニック!!!

しかもどうやら倒れた時に玄関外の柵部分に頭をぶつけたらしい・・。

 

両親が焦る姿を見て、さらに体が強張っている彼。

駆けつけた私も流石に血の気がひきます・・・。

 

彼「だ、大丈夫です・・!!」

 

と、ひっくり返った状態で全く説得力のない発言をしている彼でしたが、

周りがパニックになればなるほど

どんどん本人も動けなくなるのを知っているので、

どうして欲しいかを聞いてみます。

 

頭から後ろに車椅子ごとひっくり返っていたので、

そのまま起き上がるのは難しそうな状態。

いったんそのままずり落ちて、床に転がりたいとのことで、

少し引っ張って降りてもらいました。

あとは横に転がって、なんとか起き上がった彼。

 

実際に意識はしっかりしているし、

そんなに頭は強く打っていないとのこと。

そんなことよりも、車椅子の後ろにかかっていた

リュックの中にある私のiPadの安否が気掛かりらしく、

壊れていないかすぐ確認してくれと頼まれます・・笑

 

確認したところiPadは無事。

そんなことよりも彼の無事が気掛かりな私と両親でしたが、

彼は「大丈夫」「そんなに強くぶつけてない」の一点張り。

ひとまず血も出ていないし、

意識もしっかりしていたので、

そのまま帰宅することに。

でも突然の出来事にさすがに両親もびっくり。

だいぶ心配をかけてしまったようで、

今日も朝からLINEで安否確認をされました・・笑

みんなを驚かせて心配させてしまったことに彼自身も凹んでいましたが、

とにかく、大怪我にならなかったのが何よりの救いです。

 

 

彼は普段の生活でもよく転倒します。

これはパーキンソン病の特性上、

急に体が強張ったりするのである程度は仕方のないことです。

ただ、車椅子に乗っていたにも関わらず、

なぜ後ろにひっくり返ったかというと、

実は、タクシーに乗る時に車椅子の転倒防止キャスターを

内側に収納してしまっていたからだったのです。

 

「車椅子」「転倒防止」で検索すると画像もみれますが、

転倒防止のキャスターが外側に突っ張っていれば、

どんなに後ろに重心をかけても車椅子ごとひっくり返ることはありません。

しかし、今回はタクシーに乗る時に、

なぜか転倒防止だけ収納されていて、

そのことに私も彼も気づかなかったのが敗因でした・・。

普段、分解して組み立ててをしているときは、

その手順の一貫で、転倒防止も必ず外に出すのですが、

今日はそのまま運べたので、収納されていることに気づかず、

帰り際に重たい荷物を背もたれにかけた状態で、

後ろに重心をかけたタイミングでひっくりかえってしまった様子。

 

 

今回のように、気づかずに危険な状態になってしまうのはとっても怖い。

普段は大きめの段差を超える時など、

転倒防止をあえて収納するタイミングもありますが、

戻すのを忘れないように注意はしています。

ただ、どうしても気づかない、忘れることもありえるので、

この事件でさらに意識的に確認しないとなぁと

痛感させられた私たちです。

背もたれに重たいリュックをかけるときは特に・・・!!

 

もうちょっと打ち所が悪かったら

どうなっていたかなんて正直考えたくもありませんが、

常にそういう危険は彼にも、そして私にもあり続けます。

互いの命を守るために細心の注意を払いつつも、

やっぱり今、この時を大事に生きないとなぁ・・と、

思わざるを得なかったおさかなさんでありました・・・!

無事、新生活を迎えられますように・・・・🙏

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車椅子からころりんした彼