穴があったら踊りたい

おさかなさんと彼の平凡で特別な日々です。そんな日々をドキュメンタリー映像にしようと目論んでいます。

結婚とか子供とか

多分私の両親は、私には結婚願望や子供願望がないことを知っている。

 

これまでもパートナーがいたことはあっても、

「結婚したい!」とか「子供が欲しい!」と言ったことは一度もない。

実際にパートナーが欲しいとも、

結婚がしたいとも、

子供が欲しいとも、

思ったことがなかった。

むしろ私なんかが結婚しちゃったら、相手が可哀想すぎるし、

私の遺伝子を受け継いじゃった子供なんて

とんでもないモンスターが生まれるはずと思っていたから、

虐待するのも嫌だし、欲しくないと思っていた。

 

 

だから普段から親ともそういう話もしてなかった。

それに加えてダンスなどの創作活動に没頭していたり、

一人でいろんなことを楽しめるタイプなのもあり、

親にはこの子は独身貴族タイプなんだろうなと思われていたと思うし、

大学時代の友人達からもそう思われていただろう。

 

親からは結婚も子供も期待されていない、と思う。

だから「結婚は?」とかも聞かれることがない。

実際今回パートナーと同棲することを母に伝えた時も、

「完全に予想外」という反応だった。

もう数年間に渡ってパートナーがいたのに、

一切匂わせていなかった私もなかなかである笑

 

毎年恒例の親戚の集まりに行くと、それとなく「そろそろ結婚は?」

などと言われることもあったが、あまり気にしなかった。

自分自身が結婚を焦っていなかったこともあるし、

年に1回くらいしか会わない人たちに何を言われても、

自分の生活には実害がなかったからだ。

きっと世の中には年齢を理由に結婚や出産を急かされる人が沢山いる。

それによってとても窮屈な思いをしたり、

焦りと戦うことを強いられている人もいるだろう。

そう考えると、私は親からも急かされたり期待されてない分、

お気楽なものだったかもしれない。

 

同年代の友人たちの多くはすでに結婚していて、

子供を1人、2人と産んで、子供が小学生になったりしている。

大学で仲の良かった友達グループ(8人くらい)の中で、

いまだに結婚していないのは私ともう1人くらいなものだ。

 

私はみんなと「幸せ」の基準が違う。

きっとみんなの中でも「幸せ」の基準は違う。

子供が欲しくない人もいるし、結婚したくない人もいる。

結婚したら幸せなわけじゃない。

子供がいるから幸せなわけじゃない。

どんな生活、環境であっても、

自分にとっての「嬉しい」や「楽しい」を開拓して、

それを自ら選択できること。

本来はそれに尽きると思うのだ。

 

 

でももし、今現在も自分にパートナーがいない状態で、

周りの人たちが更にどんどん結婚していって、

子供がどんどん生まれて、周りはママ・パパだらけになって、

会話も子育てとかパートナーの話題ばかりになって、

私だけ一人で、っていう状況だったら、

本当に強がりじゃなく、「シングルがいい」と言えただろうか。

私も結婚しなきゃ、子供を授からなきゃ、

そう思わずにいられただろうか。

 

正直わからない。

 

本当はそんなことで自分の幸せは左右されないはずなのに、

自分一人で、自分自身の幸せを見出して、自ら選択していくことは、

こんなにも孤独で強い意思が必要なのかと。

例え周りの人が私に一般的な「幸せ観」を

意図して押し付けようとしていなかったとしても、

私はきっと勝手にそれを内面化して、

そこに当てはまらない自分は不幸だと思い込まずにいられるか?

と問われたら、自信がなくなってしまう。

 

私は今でも彼と一緒に生活はしたいけど、

メリットがなければ別に結婚はしなくてもいいと思っている。

むしろ一生独身でも、今の時代、人とのつながりは様々な形で作れる。

自分の関わり方次第では、天涯孤独になるわけでもないのだ。

なのにどうしてなんだろうな。

「結婚」や「子供」が目的になるのは。

わかるようで、わからない。

わかりたくないだけかもしれない。

 

 

信頼できるパートナーがいるということは、

確かに生きていく上で大きな支えになる。

でも信頼できないパートナーと無理して一緒にいるよりは、

よほど自分一人で自分を大事にする方がいい気がする。

そしてパートナーがいたとしても、いずれ、別れの日が来る。

人はどこまでいっても一人だ。

どんなに素敵なパートナーがいても、どんなに子供が沢山いても、

死ぬ時は、一人。

 

だから本当は、自分がどうしたいか次第。

自分が笑っていて欲しいと思う人たちを、どれだけ笑顔にできるか。

自分が楽しい・嬉しいと思うことを、どれだけ見つけ、選択できるか。

そう考えたら、逆にこれまでどちらかというと否定的だった

「結婚」や「子供」を、否定するのもやめてみようと思った。

私が「今」知っている私の喜びは、

私が知り得る喜びのほんの一部に過ぎないと思ったからだ。

笑顔にしたい人が増えていくこと、

楽しい・嬉しいと感じることが増えていくこと、

それは確かに「幸せ」なことだと思うから。

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幸せってなんだろう?