穴があったら踊りたい

おさかなさんと彼の平凡で特別な日々です。そんな日々をドキュメンタリー映像にしようと目論んでいます。

子供について

2月もあっという間に終盤ですね。

ここから少しずつ暖かくなっていくと聞いて、

冬の苦手な私は希望を見出し始めています🌸

先日もスターバックスでさくらシフォンケーキがでていたり、

お店も一気に春ムードですね!

 

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先日彼と「子供」をもつことについて話す機会がありました。

 

 

私は元々結婚願望も、子供願望もなく、

彼も自分のことで精一杯だあったこともあって、

子供を育てるイメージはあまりしてきていません。

しかし結婚をしてみて、

子供のいる生活をイメージする機会がでてきたのです。

 

 

彼は基本的に子供を持つことに前向きなのですが、

一つだけ懸念点があると。

 

それは生まれてくる子供が彼と同じパーキンソン病だったとき、

どうしたらいいかわからなくなってしまうということ

パーキンソン病には遺伝するタイプのものと、

環境要因が大きいタイプのものがあるらしいのですが、

彼のように若いうちに発症するタイプは

劣勢遺伝ではあるけれど遺伝する可能性があるらしく、

そうなった時が不安だというのです。

 

彼は高校時代を特別支援学校で過ごしていて、

彼よりも重い身体障害をもつ友人や、

知的障害をもつ友人と高校生活をともにしています。

なので、例え子供が重度の心身障害を抱えて生まれてきたとしても、

そんなに気にならないそうなのですが、

どうにも「自分と同じ病気」となると話は別とのこと。

 

これはきっと自分が過去に苦しんできたからこそ、

そして今も病気との付き合い方に悩んでいるからこそ、

そういう思いがあるのだと思います。

パーキンソン病であるがゆえに、

私に想像もできない苦しい思いもしてきたことでしょう。

彼の病気と付き合いいながら、

この社会で生きるのがハードモードなことも、

近くにいれば痛いほどわかります。

 

 

でも、それでも、

パーキンソン病の子供が生まれることを恐れて、

子供をもつ選択をしないということは、

彼自身の存在を否定しているような気がして、

悲しいような気がするのです。

 

彼は人生の楽しみ方を知っているし、

日々、嬉しいも悲しいも、どちらも感じながら生きています。

そんな彼と過ごす毎日はとても楽しくて、

同時に悲しいことや悔しいこともあるけれど、

彼に出会えて、一緒に過ごせることが嬉しい私にとっては、

彼が生まれてこなかったかもしれない世界は、

寂しい世界でもあるのです。

 

そう考えると、障害や病気を抱えて

生まれてくるかもしれない子供であっても、

その子なりに「嬉しい」とか「楽しい」という瞬間を、

生きている間に少しでも作ってあげられたら、

それは生まれてきてよかったと思う一つの要素に

なり得たりしないだろうかと。

命はそもそも有限で、誰もが最後は死ぬことを考えれば、

例えその命が短かろうが、不自由な部分が多かろうが、

「生まれて良かった」と思える瞬間を

どれだけ作れるかどうか次第なんじゃないかなと。

 

 

きっとこれは理想論だし、

辛いこと9割、嬉しいこと1割だったら、

私は生きることに疲れてしまわない自信がありません。

さらに現実問題、障害のある子供を育てることは、

今の社会では、残念ながら大変であることに変わりありません。

お金も時間も、びっくりするほど消えていくと思います。

 

きっと彼がここまで生き延びてこれて、

楽しい生活をおくれているのも、

彼の家族が彼を大切に育ててくれたから。

もし彼の家族や周囲の環境が劣悪だったとしたら、

彼は自分の境遇を呪っていたかもしれません。

 

でも、よく考えると、これは、誰にでも当てはまること。

病気や障害があることで、際立って感じるけれど、誰でも同じこと。

であれば、子供をもつという選択をするということは、

生まれてくる子供にいつか必ず死ぬ運命を背負わせること。

そして、それでも生まれて良かったと思ってもらえるように、

大事に大事に育てていくことに他ならないのだと思いました。

 

 

私は子宮筋腫の影響で、

手術しないことにはそもそも妊娠することすら難しい身体。

年齢的にもそろそろ妊娠しづらくなる頃です。

元々絶対に子供が欲しい!というタイプではなかったので、

そんなに気にしていなかったのですが、

期限が迫っていると思うと、本当にこのままでいいのかな?

と考えてしまうので不思議ですね。

 

子供は授かりもの。

欲しいと思って作れるものでもありません。

でもこうして彼と二人で今後についてゆっくり話し合って、

子供のいる生活を選択肢として検討したこと自体が、

とても大事なことだったように思います。

ただ、これからどんな選択をしてもいいように、

生活の基盤を少しでも安定させておきたい。

そう思ったおさかなさんなのでありました。

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