穴があったら踊りたい

おさかなさんと彼の平凡で特別な日々です。そんな日々をドキュメンタリー映像にしようと目論んでいます。

パンドラの箱

彼が彼のお母さんに、

私と同棲しようとしていることを電話で報告したらしい。

 

これまでずっと母親にどう言われるかを気にしていた彼が、

今だ!と思い立って自分から電話したとのこと。

 

これは、なかなかすごいことだ。

 

LINEで唐突に「母に同棲検討してること伝えたよ」ときて、

え、そんな、大層なことを、急にやってのけたのか!?

と驚いたと同時に、なんだかとても嬉しくなった。

 

彼は謎に自信満々なのに、変なところで自信がない。

同棲に関しても「したいしたい」言うくせに、

ここ1年くらいずっとまだ準備ができていない〜とか、

なんだかんだ言って、前向きになれていなかった。

そしてその原因は年始一発目の話し合いで露呈した。

原因は彼の母や過去に出会った人たちに言われてきた、

「自分の立場をわきまえるべきだ」

「迷惑をかける側の存在だ」

「周りの人に気を使わせているんだぞ」

 こういう価値観を知らず知らずに内面化していたからだった。

anaodo.hateblo.jp

※詳しくは過去記事で書いています!↑をご覧ください!

 

彼の中で、母に対して私との同棲について伝えたことは、

無意識に内面化していた価値観を掘り返して客観視し、

折り合いをつけたということに他ならないと思う。

 

彼はとても強い。

どんなにしんどい時でも、

どうやったら楽しく乗り切れるかを考えるような強さがある。

でも同時に、向き合いきれなさそうなしんどいものは、

見えないところに追いやろうとするところもある。

これは防衛本能的なもので、無意識の仕業だろうから、

一度追いやってしまったら、

なかなか自分では掘り起こしができなくなったりする。

 

私もそうだ。

そして多くの人間はそうなんだと思う。

向き合ったら再起不能になりそうな苦しみについては、

なかったことにしよう、

見えない場所に葬ろう、

そう意識せずとも、

無意識で危険な経験を隔離してくれるシステムを備えている。

そうすることでなんとか自分を保つのは、

とても重要な人間の生きる知恵でもあるのだと思う。

 

でも無意識かに抑圧された「しんどい何か」は、

完全に消え去るわけじゃなくて、

見えない場所に隔離されているだけだ。

それのおかげで「危険信号」が発信されて

自分の身を守れることもあるし、

逆にそれのせいで選択肢が知らず知らず狭められていることもある。

 

彼の場合、まず年始の話し合いで

無意識に内面化された自分を否定するような価値観が、

「おさかなさんと一緒に暮らしたい」という彼の選択を

選びづらいものにしていたことに気づいた。

更に、開かれたパンドラの箱の中身(否定的価値観)を、

「こう言われるのが不安だったのか・・」と客観的に観察することで、

これは自分自身の価値観ではないということ

実感するに至ったのかもしれない。 

 

これはすごいことだと思う。

危険だからこそ無意識に封じ込められていたものを、

不意にだったとしても、出てきたところで向き合って、咀嚼して

自分の行動を変えていったこと。

本当に、すごいことだし、大変だったと思うけど、

これには頑張る価値があると思ってくれたことが

私は嬉しかったんだと思う。

 

そしてなにより、このブログを通して、

彼は前より少し自分に自信がもてるようになってきているらしい。

これまで私が思っていても言葉にしていなかった彼の良さを、

ブログ記事を通して読めること、

そしてそれが2人の関係の中だけで完結せず、

三者からのフィードバックがあることで、

これまで以上に自分が大事にしているものに

誇りをもてるようになってきたみたい。

 

「なんて言われても、親に迷惑かけることではないし、

 自分がしたいことをちゃんと伝えようと思って。」

 

 

や、やるじゃないかぁ・・・!!!💦

 

 

私もまだ両親に言っていないのに、思いもよらず先を越された笑

彼のお母さんもいろいろ言ってはいたけど、

最終的には納得してくれたとのこと・・。

よかったぁぁ・・・><。

 

いやー私の方が苦戦するかもしれないぞ、これは。

多分私の中にもまだ開けられていないパンドラの箱があって、

それがネックになってくるかもしれない。

だって、実際まだ漠然と伝えるのが怖いもの。

でも彼が頑張ってくれたのがすごく嬉しかったので、

私も私の準備を進めようと思います。

最高のパートナーと同棲するぜ!!

と胸を張って両親に伝えられるようにね。

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都合の悪いものをうめちゃおうとする彼をじっと見つめるおさかなさん